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経営コラム

第42回 借入金の返済予定表を作成してみませんか?

2022.08.25 | 借入金

 

今回は借入金返済予定表を作ってみましょうというお話です。

 

中小企業が金融機関から融資を受けると、その金融機関から融資ごとに返済予定表をもらえると思います。

その返済表を一覧表にまとめてみませんかというご提案です。

 

 

借入金返済予定表とは

借入金返済予定表はExcelで作成します。

・金融機関名、借入額、期首残高、借入日、返済終了日、利率

・保証協会による保証の有無、資金使途、担保、連帯保証人

・各月の返済額・支払利息・借入金残高(融資ごと、金融機関ごと、全体)

など記載する項目は多いですが、自社の借入状況が一目で分かるようになります。

 

 

なぜ作っていただきたいか

1.銀行別の借入残高

金融機関からもらえる返済予定表でも融資ごとの残高は分かります。

しかし、金融機関ごとの借入残高は一覧表にしてみないと一目では分かりません。

どこからいくら借りているのかが分かれば誰の目にも「どこがメインなのか」が明らかになります。

残高や返済額などを見て、どの銀行と積極的にお付き合いをすべきかの参考にすることができるのではないでしょうか。

各金融機関の当社への融資枠の想定ができるかもしれません。

また、返済スピードや返済が終わるタイミングも分かるので、新規融資のお願いのタイミングや借り換えのタイミングの参考にもなります。

 

2.金利

ウチはどれくらいの金利で借りることができているのだろうというのが一目でわかります。

銀行間でどれくらい違うのか?交渉材料にもなるのではないでしょうか。

ただし、業績の悪い時に新規融資を受ける際には金利交渉は控えたほうがいいかもしれません。

 

3.担保・保証

担保の設定状況を確認することも大事です。

どの財産に担保が設定されていて、残りの枠がどれくらいありそうかは把握しておくべきではないでしょうか。

 

保証協会の保証にも枠があります。担保があれば2億円、無担保だと8000万円となっていますが、すべての企業がこの枠を使いきれるわけではありません。

現在、どれくらいの枠を使っているのかを把握したり、ウチの枠はどれくらいなのか?という想定もできるかもしれません。

 

また、経営者保証をされている中小企業の社長様も多いと思いますが、そのような場合でも長期的に社長様の保証を外していくことの検討をしていってはいかがでしょうか。

その際にどの借入の保証人になっているかが分かるようにしておくべきだと思います。

 

全国銀行協会と日本商工会議所が経営者保証に関するガイドラインというものを策定しています。法的な拘束力はなく、最終的な判断は各金融機関がするのですが、経営者保証を見直すことを検討してはどうでしょうか、ということが記載されています。

 

詳しくは中小企業庁のHPにありますので参考にしてみてください。

https://www.chusho.meti.go.jp/kinyu/keieihosyou/

 

中小企業が安心して経営をする上で、経営者保証を外してもらうというのは長期的な目標のひとつとしてふさわしいのではないかと思います。

 

 

以上のように、金融機関別の借入金返済予定表を作成するのは大変意義のあることですからぜひとも作成をお勧めします。