第1回 今だからこそ営業戦略の見直しをしませんか
今回は、その営業戦略は間違っていませんか?について説明します。
新型コロナウイルスの影響で客足が遠のき、売上高を大幅に落としてしまった中小企業が多いのではないでしょうか?
そんな状況の中、間違った戦略をとっていないでしょうか?それ、やめませんか?ということを今回はお話しします。
例えば、客数が減ってしまったということで売上がたたず、毎月の固定費をまかなうだけの粗利が取れなくなったとします。
役員報酬の減額、人員整理、家賃交渉をしたり、無駄遣いをやめたりと様々な手を打ったのですが、大きな赤字が出続けています。
そんな時に、「値下げをしてお客様にきてもらおう!」と考える経営者の方が少なからずおられます。もちろんそれによって大幅に客数が増えればいいのですが、おそらく難しいと思います。なぜなら、みんな同じことをしているからです。
客数が増えないのに値下げをしてしまうと、値下げをした分だけ粗利益・利益が減ってしまいます。ただでさえ赤字で苦しんでいるのに、さらに自分で自分の首を絞めてしまっているのです。
そこで、営業のやり方、考え方を変えてみてはいかがでしょうか?
ただ、私たちは会計事務所ですから、「こうすれば売上があがりますよ!」と具体例をお伝えすることはできません。
ですから、売上高をあげるためにこのように考えませんか?ということをご提案したいと思います。
ここで、売上高の公式を示してみます。
売上高=客単価×客数×頻度
ただ漠然と売上高を上げようと考えるのではなく、このように売上高をいくつかの要素に分解し、そのひとつひとつに手を打って高めるようにしていかれてはいかがでしょうか?
もちろん、他にも分解の仕方はたくさんあるでしょう。色々考えてみるものいいかもしれません。
客単価とは、商品力です。
客単価を高めるには商品力を高めることです。商品の価格は本来原価から逆算するものではなく、その商品が持つ価値、お客様の感じる価値で決まるものだと思います。
ですから、商品の価値を高めて、お客様の感じる価値を高め、それに見合った価格を設定して提供することが大切です。
安くてよいものをお客様に提供したいと熱く思っておられる経営者の方は多いですが、値段では大企業に勝てませんので私たち中小企業は価値を高めていきましょう。
価格の安さではなく、お客様の感じる価値を高めて喜んでいただきませんか?
客数とは、営業力です。
中小企業は営業をしていない会社が多いです。仕事が来るのを待っているのです。今こそ、中小企業は攻めの姿勢を取るべきだと思います。
頻度とは、人間力です。
いい商品なんだけど、この人からは買いたくない!とか
美味しいんだけど接客がひどいから2度と行きたくない!
愛想が悪いのでこの店には行きにくい・・・
という経験をしたことは誰でも一度はあると思います。
逆に、店員さんに会いたいから店に行くという方もおられます。
会社全体の人間力を高めることが、来店頻度・購入頻度を高めることにつながると考えています。
売れないから値引きをして買いやすくする、それでもいいのですが、そうではなく、これらの要素をひとつひとつ分析して改善していくことによって売上高を作っていくことが中小企業にとって大切な考え方だと思います。
一つでも共感できるものがあればぜひ今日からでも取り組んでみてください。