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経営コラム

早生まれは税務上、なぜ損なのか?

2020.06.29 | 未分類

今回は、早生まれが税務上なぜ損なのか?を解説します。

 

所得税の計算において、38万円の控除対象となる扶養親族は16歳以上であることとされています。

また、63万円の控除を受けることができる特定扶養親族については、19歳以上23歳未満の人をいいます。

 

16歳から18歳のお子さんがいれば38万円(住民税は33万円)の所得控除が受けられますし、19歳から22歳のお子さんがいれば63万円(住民税は45万円)の所得控除が受けられるということなんですね。

 

それの何が問題かというと「その年の12月31日現在の年齢」で判断するということです。

 

中学1年生になれば控除対象となる扶養親族に通常であれば該当することとなりますが、早生まれの方は12月31日時点で15歳なので該当しません。

また、大学に進学した場合、通常であれば、大学1年生の12月31日時点で19歳になっているため特定扶養親族に該当し、63万円の控除を受けることができますが早生まれの方は18歳なので38万円の控除しか受けることができません。

 

「控除を受けることができないのではなくて、遅れるだけなら気にしない」と思ってしまうかもしれませんが、

 

早生まれでなければ

高校3年間で38万円控除を3回受けることができ

その後大学4年間で63万円控除を4回受けることができる

のに対して

 

早生まれの方は

高校3年間で38万円控除を2回受け

大学4年間で38万円控除を1回、63万円控除を3回受けることしかできません。

 

なぜなら、卒業して就職すれば扶養親族に該当しなくなるからです。

 

所得税の税率が仮に20%だと126,000円(復興税を除く)

住民税は税率が10%(一律)なので45,000円

税額にすればこれだけの差が生じてしまいます。

 

進学や就職は年度で、税制は暦年で区分されているために起きる問題です。

早急に是正されるべきことではありますが、解決されないまま現在に至っています。

 

子育てが終わってしまった人や早生まれの子を持っていない方にとっては関係のないことですし、なぜ損なのかちょっと分かりにくいのでほったらかしにされているのかもしれません。