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経営コラム

コロナ禍の影響で役員給与を下げた場合、元に戻すことはできるのか?

2020.06.19 | 未分類

今回は、コロナ禍の影響で役員給与を下げた場合、元に戻すことはできるのか?

を解説します。

 

会社が毎月役員に対して支給している給与は「定期同額給与」といって

原則的には期中において増額・減額すると、経費として認められない部分が出てきます。

給与を増額・減額すること自体はできるのですが、税務上不利になるわけですね。

 

その税務上、増減させることができない「定期同額給与」にも例外がいくつかあり、

期首から3カ月以内に変更するのであれば、増額しても減額しても定期同額給与に

該当するものとして認められます。

 

また、この度のコロナ禍によって業績が著しく悪化した場合に

「業績悪化改定事由」に該当するとして改正後の支給額が一定であれば

これも定期同額給与に該当するものとして認められます。

 

では、その減額改定をした後、自粛要請が解除され、業績が回復した場合

元の水準まで給与を戻したときはどうなのかということが問題になります。

 

例えば、100万円の給与を取っていた社長が、営業自粛による業績悪化を受け

30万円に減額させたとします。

その後、営業を開始して業績回復をしたときに元の役員給与100万円に

しても定期同額給与として認められるのかということです。

 

この場合、残念ですが元に戻した部分については経費として認められません。

100万円-30万円=70万円なので、ひと月当たり70万円の給与が

定期同額給与には該当しないということで経費として認められなくなるのです。

 

当社としては、損金不算入になるような給与の支給の仕方はしてほしくありません。

役員給与を下げるときは、元に戻せないと思って下げていただきたいですし、

もし、業績が回復して給与を上げる可能性があるのならば、給与を下げるのではなく

一時的に未払にするということで対応するということも検討していただきたいと思います。

 

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